Journal

May,2024

2022.3.16

PARSONS インタビュー

craftmanship project vol.2

PARSONS インタビュー

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この特集は、私たちと関わりのある

職人の方々の匠の技が
光るアイテムが生まれる物語を
伝えていくための読み物です。


enamuが大切にしているものづくりは、
生地や縫製工場の職人という
素晴らしい技術者の存在が無くてはなりません。


そのものづくりにはたくさんの人が関わっており
それぞれに心の込もった、
丁寧で繊細な手仕事がそれらを支えています。


それはどのようにして生まれているのでしょうか?

陶芸を学ぶきっかけから作陶への想いまで、
陶芸家・故金あかりさんに迫ります。

 

第一回目の記事も公開しております。

併せてチェックしてみてくださいね。

第一回目の記事はこちらから

 

__________

 

 

enamu staff(以下es)ー故金さんが陶芸をはじめたキッカケを教えてください。


Karugane Akari(以下A)ー元々母と姉がどちらも美大卒だったというのもあり、美術に触れることが多く過ごしました。高校3年生、美大の専攻決めの際に「工芸」というものを予備校の先生に教えてもらったことが陶芸を知るキッカケでした。

 

当時は陶芸をやろうと思っていなかったんですけど、
パソコンでデザインをするというよりも自分の手でものをつくっていくという工芸のおもしろさに魅力を感じ、大学では陶芸をしようと決めました。
大学で陶芸をしたのち、自分も作家として頑張っていきたい。そう思った時に、街の雰囲気もよく美濃焼の産地としても有名な多治見意匠研究所へ入学することを決めました。

 

 

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es)今回の店舗ディスプレイを含め、作陶する際の想いについて教えてください。

 

 

A)普段主に作っているのは壺・器です。
壺作りを始めたのが、大学4年生の研修旅行先の万古焼ミュージアムで「パナリ焼き」という、沖縄で昔作られてきた壺を見たときがきっかけです。
土のおおらかさ、あたたかさ…土自体の魅力、優しさはあるけど口づくりはシンプルなところ、

バランス、全体的な雰囲気がすごくいいなと思って、それから作り始めました。

大学卒業後、作家になるためにさらに勉強をしようと思い多治見市陶磁器意匠研究所に入学しました。大学時代は主に器の勉強をしていたのですが、

意匠研究所の人たちの中には大きなオブジェを作る方もいらっしゃって、自分ももっと大きなものを自由に制作したい。と思い、この学校に入学することに決めました。

また、土の魅力を表現したり、土を大切にする人が多く、それもすごく印象的でした。

それから、大学4年生の時に見たパナリ焼きをきっかけに、そこに色を増やして自分なりの作品を作りたいと思い、壺を作陶しています。

壺だけに限らず、あたたかさややさしさを感じる作品を作っていきたいとずっと思っています。

それに直結しているのか、ある程度のボリュームがあるものの方がじんわり伝わるような気がしていて、大きいもので土の魅力やおおらかさを感じるような作品づくりを心がけています。

 

 

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es)初めて店舗で壺を拝見したとき、表面の色が綺麗で特徴的だなと思ったのですが、何か意図はあるのでしょうか?

 

A)自然に存在している色が好きで、今回作陶した壺含め、

普段作っているものは自分の視点から見た”自然でつくられている”空や植物からインスピレーションを受けて作陶しています。

自然の色たちをじっくり観察すると、単色ではなくいろんな色が混ざってそのものが作られています。その交じり具合が心地良いなとおもい、着色しています。

 

 

 

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es)表面の技法について教えてください。

 

A)陶土(※1)で壺を作って、表面のテクスチャーをつけていくのですが、

化粧度(※2)に顔料を溶かして、これをスポンジで重ねながらつけています。
その時に、手でこすったり色を重ねて同時に凹凸もつけています。

 

※1陶土・・・陶磁器の原料になる白色の粘土
※2化粧土…成形につかわれた土とは異なった質と色の化粧掛け用の土。

 

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es)壺の「傾き」も、意図があって作られたのでしょうか?

 

A)パナリ焼きの特徴が、ぽてんと丸い形をしているのですが、床と接したときの立ち上がりの軽い感じがあってそれが良いなという風に思っていて、パナリ焼き自体は傾いていないのですが軽やかな表現がしたいなとおもって意図的に傾けたりして作っています。

 

 

es)今後の目標を教えてください。

 

A)来年の3月に卒業後、作家として活動していくために現在工房の設備を整えております。
多治見で数年は作家として頑張りたいなと思っておりますので設備を整えて、春から作家として頑張りたいなと思っております。

 

__________

 

 

 

 

大きく、柔らかな色で彩られた

故金さんの作陶された作品は、

ただ優しいだけではない土の生命力を感じ

「つよさ」の残るあたたかで素敵な作品です。

 

今回作陶してくださった壺は、

enamuイオンノリタケガーデンに展示しております。

故金さん、本日は貴重なお時間を頂きありがとうございました。

 

 

[Profile]
 

故金あかり(Karugane Akari)/陶芸家

1995 岐阜県生まれ
2019 武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科 卒業
2021 多治見市陶磁器意匠研究所デザイン・技術コース 修了
2021 現在、多治見市陶磁器意匠研究所ラボコース在籍

 

[Concept]

土の温かさや、どっしりとした大らかさとその佇まい、

そして、繊細な表情が土の魅力だと思います。


焼くことを通して、その魅力を自分で表現したいと思い、

壺や器、土鍋を制作しています。

 

 

故金あかりさんのSNSはこちらから。

ぜひチェックしてみてくださいね。

 

 

 

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